アレ屋

バイクで登山口まで

2019年10月11-14日 富山県奥大日岳 立山

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秋の立山に行ってきました。

雷鳥沢キャンプ場でテン泊し、奥大日岳、立山連峰を歩きました。計4日間の滞在です。雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘の温泉に入ることも出来て大満足の山行でした。

ただ、台風による風雨は凄まじかったです。

前半いつもの山行記録。後半は反省やトレーニング、汚い話等。

※本記事は悪天候時の山行を推奨するものではありません。

 

 

1日目 奥大日岳

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立山室堂を出てすぐにある玉殿の湧水(たまどののゆうすい)です。

前回来たときはどこにあるか分かりせんでした。室堂を出てすぐ目の前なのに。ここで水を汲んで雷鳥沢キャンプ場を目指します。

 

alessiareya.hatenablog.jp

 

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やはり、みくりが池の前は通りたくなりますね。

 

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一帯に広がる硫黄の香りの奥に青緑色に輝く湖のようなものが見えます。おそらく硫酸に銅が溶けた硫酸銅が主成分と思われます。

以前来たときはあまり気にしませんでしたけど、そこかしこに設置されてあるパトランプ付きのセンサーは硫化水素等を計測するためにあるんですね。

5ppmで赤ランプの設定のようなのでかなり安全に配慮されていると思いました。  

立山黒部における環境省の対応

 

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雷鳥沢キャンプ場に到着し、受付を済ませ、テントを張ります。私以外は誰もいません。台風が近付いてるのでそりゃそうでしょう😓

この時点で10時半くらいだったので、アタックザックで奥大日岳に向かいます。コースタイムは約5時間なので夕方には戻って来れる予定です。

 

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キャンプ場からすぐの橋を渡って左へ。

 

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この分岐を左奥へ進みます。右奥は雷鳥坂経由で劔御前小屋に向かうコースですね。

 

新室堂乗越

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この分岐も左奥へ。

 

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見晴らしの良い稜線歩きが続き、それほど険しくないためトレッキングを楽しめます。

 

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途中、ややこしい分岐があったりで迷いましたけど無事に山頂到着です。

 

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往路では目の前にあるピークが山頂だと勘違いしてしまいがちで、まだ山頂じゃないのか〜とブツブツ言いながら歩きました。

 

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剱岳の展望も中々。

予定より早めの14時頃にキャンプ場に戻れたので、雷鳥沢ヒュッテの温泉に向かいます。外風呂が熱過ぎて難儀しましたが、設置されてある水道で冷ましつつ、他に誰もいないのでノンビリと浸かります。

風呂上がりにビールを注文し、小屋の人からもうすぐ小屋閉めということを聞きました。

 

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雷鳥沢キャンプ場に戻り、夕飯のち就寝。

 

2日目 停滞(台風)

この日は台風のため、1日中テントの中にいました。

予報では直撃ではありませんでしたが、SCW等の予報を常に確認しつつ、風が弱まるのを待ちました。

前もってテントを風が強くなる時の方位に合わせて設置し、風向きが変わるのを待ち続けました。

21時頃に北東の風が北に変わり始め、予報ではこの後、弱まるはずなので、ようやく安心して就寝します。

台風一過 

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翌朝です。

ペグは地面の中まで打ち込み、上に岩を置いていたのですが、このようにペグが地面から出てきていました。それだけ風が強かったのでしょう。雷鳥沢の地面が柔らかいのもあると思いますが。

張り綱は瞬間的な強風で切れてしまわないよう、少しだけ"遊び"を作り、翌日緩んでおくくらいを想定し、張りました。元々、自在はそういうものですが、気持ち程度に。結果、テント共々無事でした。

 

3日目 別山 真砂岳 富士ノ折立 大汝山 雄山

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朝9時までは小雨で12時くらいから晴れる予報でした。ただ、豪雨の影響が不明なため、劔御前小屋まで登ってから縦走するかを判断することに。もちろん道中にがけ崩れ等、危険を察知した場合、即撤退です。

しかし登ることを決めたのは天候の見通しが良くなることと、ここの登山道は砂や岩がメインで泥質ではないため、降った雨はそのまま地下(沢)へ流れ、登山道は無事ではないかとの推測によります。

ただ、岩が激流で動かされた結果、崩れ落ちる可能性があるため、岩の位置が変に移動していないかを目視しながら進みます(例えば転がっている岩の大きさや種類が明らかに異なるかどうか)

※これらは素人による判断です

 

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ちょろちょろ水が流れている箇所はありましたが、登山道表面は乾いていました。今思えば強風で表面的な水分は乾いたのかもしれません。そして予報より早く11時頃には晴れ間が見え始めます。

 

劔御前小屋

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晴れ間が広がり、この後はしばらく晴れの予報。ここまでの登山道に大きな土砂崩れ等は確認出来なかったので進むことに。

周りは晴れていましたが、なぜか剱岳周辺だけがガスの中。山容が雲を集めるような気流を作っているのでしょうか。神秘的。

 

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次は別山へ。ようやく晴れました。

 

別山

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別山到着です。ここからまた剱岳をウォッチします。良い眺めなんですよね。

 

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雷鳥の群れ。奥大日岳もそうですが、登山道でよく見かけました。

 

真砂岳

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真砂岳・富士ノ折立への分岐は真砂岳方面へ進み、山頂へ。水分補給等で小休憩します。ちょっとした広場というかスペースがあります。

 

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真砂岳から下って登り返して、富士ノ折立へ向かいます。

 

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ここの山頂直下は岩場が続きます。高度感に物怖じしてしまいますが、パっと見て次に歩くステップが分かりやすいのと、段差がきつくないので両腕を使わずに登れます。でもトレッキングポールは収納し、浮き石に注意しながら進むのが良いと思います。

 

富士ノ折立

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何とか富士ノ折立に着きました。ちょっと休憩。

 

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来た道を振り返ると、右奥に剱岳が顔を出しています。風が心地よく吹いていました。

 

大汝休憩所

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残雪期には雪で埋もれていた休憩所です。映画「春を背負って」で見てはいましたが、やっと実物を見ることが出来ました。

 

大汝山

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大汝山着です。それよりこの立て札が台風で飛んでいってないのが不思議…

ここでお孫さんと山行中の方とニ、三会話し、お孫さんは小学二年生だそう。

5歳の時に雄山をピストンし、今回は縦走だそうです。弾むように岩を駆け降りて行く様子を見て、おじさん心底驚きました😮

 

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東の方を見下ろすと黒部ダムが見えます。

 

雄山

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山頂の雄山神社でお参りを済ませ、記念撮影です。ここまで何事も無く来れました。後は下山です。

 

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雄山から一ノ越山荘への下りは中々高度感があります。

 

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雷鳥沢に直行しようかと思いましたが、疲れた身体には道が険しそうだったので室堂経由で戻ることに。ついでに水を汲んで帰ります。

そして途中で大汝山で会った少年と再会します。無事下山出来たようです😄

 

雷鳥沢キャンプ場

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キャンプ場に戻り、お着替えセットを手にした我々が次に向かう先は…!

 

雷鳥

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先に雷鳥沢ヒュッテに駆け寄ると、灯りが点いておらず、すでに小屋仕舞いの雰囲気…

ということで、やってきました雷鳥荘。

 

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温泉の後はもちろんコレ。食事は雷鳥沢に戻って自炊です。

 

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良い夜でした。

 

4日目 帰路

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立山室堂始発の高原バスから、色々乗り継いで(雑)、富山駅に降り立った我々は富山の新鮮な幸にありつきます。

富山のブリ、めちゃくちゃおいしいですね。


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笹寿司も忘れずに。噛み締める度に具の塩味、シャリの酢具合が疲れた身体に染み込むようです。

で、あとはいつもの反省会。

 

ウェア

気温が5〜15度くらいの幅でのウェアリングです。

上半身

ファイントラックのスキンメッシュにモンベル LWメリノウール、パタゴニア R2、モンベル ストリームジャケット。

無風だとR2だけで快適でした。汗冷えも無し。

 

下半身

下はモンベル ジオラインEXP、モンベル ノマドパンツ、モンベル ストームクルーザー。

台風後の稜線は風が強いだろうと思い、ジオラインタイツを履いていました。行動中は暑くも無く寒くも無くちょうど良かったです。

テント着

上はウィックロン ロンT、パタゴニア マイクロパフフーディ。

下はモンベル スペリオダウンパンツ。

夜はこの格好では寒かったです(5度くらい)。

シュラフモンベル ダウンハガー800#2にシュラフカバーとしてエスケープビビィです。寒くも無く暑くも無く快適でした。

その他

グローブとインナー手袋です。暑くなって、途中で外してしまいました。

 

テント

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モンベル ステラリッジ 2です。現行の吊り下げ式と違って、スリーブ式の旧型です。

強風でフライが押されるような状況でも、フロアごと動いてしまうようなことはなく、非常に安定感がありました。

設営は基本通りにしっかりペグダウンし、張り綱を貼る、これでしっかり強風に耐えてくれました。風速25m/s下のテストは本物です。

 

www.montbell.jp

 

水没

本編では何ともないような書き振りでしたが、赤岳ビバークで負った傷によりフロアは浸水していました。さらにシュラフカバーにしていたビビィ越しにシュラフまで浸水・・・これを期にスタッフバッグは全て防水に変えようと思います。今までは衣類やシュラフの収納用にしか用意していませんでした。

 

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食料

朝は、無印のバームクーヘンシリーズと適当なインスタントスープ。

昼は行動食。

夜は米を炊いて毎晩カレーです。最近、スパイスからカレーを作るのにハマっているので、そのうち山カレーをやりたいと思います。

体調

特に不調は無かったのですが、実は2日目の夜中に尿管結石の痛みで目が覚めました。腰の少し上に鈍い痛みがあり、立ち上がれなくなり、尿意を催しても出ないアレです。幸い、痛みの度合いから自然排出出来そうと判断し、とにかく水を飲み続けます。痛みが下腹部に移動し、最終的な経路に差し掛かってから数時間、痛みが和らぎ、無事終了。数年振りの出来事でした。ちゃんと病院に行こう・・・ 

トイレの話

台風の中、テントの外に出るのは危険だったので、トイレを中で済ませるため、大きめのジップロックに「足し」ました。ジップロックは前室に置いて、中の液体は翌朝、トイレへ流します。

大きいのはどうしたかって?

私は賢いので、風の弱かった早朝のうちにキャンプ上のトイレで済ませています。もし、テント内でキメるなら携帯トイレの持参をおすすめします。ただし、非常にバッドスメルです😂

レーニン

趣味でランニングを続けており、100km/月くらいを走っています。ハーフマラソンも走れるようになってきたので中々楽しいです。

今年の夏にフラットフッティングの練習になるかな?とルナサンダル でランニングしています。

これの効果なのか、今回の山行では筋肉痛になりませんでした。 歩き方というか、足の置き方というか、疲れにくい気がします。具体的なトレーニング方法は別エントリーでまとめてみようと思います。

 

次回

11月に九重連山を考えています。船で優雅にクルーズ予定です(※雑魚寝)